免疫反応の実際

では、いざ敵が侵入してきた時、体内でどんどん増殖していくやっかいな敵を相手に、
彼らはどのように戦っているのでしょうか。

免疫反応は大きく2つに分けられます。
侵入してきた敵を排除する抵抗力「自然免疫」と、
手ごわい敵にさらに侵入を許してしまったときに集中攻撃する「獲得免疫」です。

まず自然免疫の攻撃から始めます。
最初は侵入してきた、またはしようとしている敵をただちに排除するリゾチーム。
これは鼻水や涙の中に分泌されるたんぱく質で、侵入者のたんぱく成分を破壊します。
身体の免疫はまず外敵の侵入を、身体の表面や粘膜で防ぎ、外へ出そうとするのです。

次に入り込んだ敵に反応して補体がたくさん動き出します。
自ら細菌を破壊したり、好中球やマクロファージを呼び寄せたりします。
呼び寄せられた好中球は傷口に急行します。
外敵のもとに集まって消化し殺菌しますが、この時に好中球も破裂してしまいます。

この死骸となった好中球と細菌が傷口から出てきて膿となります。
同じくして呼び寄せられたマクロファージもまた外敵を殺菌しに駆けつけます。
しかし外敵がどんどん増殖し、マクロファージの手におえないと判断すると、
ヘルパーT細胞に「敵が来た」と知らせ、外敵の情報を伝えます。
先遣隊の役割ですね。

マクロファージは同時にインターロイキンというサイトカインを放出します。
このインターロイキンは脳の中枢に連絡をとって熱を出したり、T細胞を活性化させます。
ヘルパーT細胞はキラーT細胞とB細胞に指令を出します。
キラーT細胞も現場に急行、すぐに敵を排除しようとします。

これでも耐えるしぶとい敵には集中攻撃の「獲得免疫」に戦法を切り替えます。
指令を出されたB細胞は敵を分析し、抗体を作り出します。
ヘルパーT細胞もB細胞を助けて抗体をどんどん放出したり、マクロファージを活性化したりと集中攻撃をします。

そして細菌を完全に除去したとスプレッサーT細胞が判断すると、
サイトカインを放出し免疫反応を抑制、戦いを終わりに導きます。